
【特別版 第7弾】10年を振り返る 企業に変化をもたらした「働き方改革」
今回は特別企画第七弾として、「この10年で山十の働き方はどのように変わったのか」をテーマにお届けします。
年間休日の増加や業務効率化の取り組み、そして働き方改革によって生まれた変化について、社長とO部長にお話を伺いました。



この10年で働き方はどう変わりましたか?
私が入社した30年前は、隔週土曜日が出勤日でした。
さらに四半期ごとの決算時期には、日曜日に出勤することもありました。
当時の年間休日は105日ほどで、今は120日を超えていますから、かなり変わりましたね。
この数年でさらに増えましたよね。
そうですね。
以前は年末まで仕事をされるお客様も多く、山十も12月30日まで営業していました。
現在の働き方と比べると、大きく変わったと感じます。
社長はなぜ休日を増やそうと思われたのでしょうか?
一番の理由は採用です。
今でこそ人手不足という言葉を毎日のように聞きますが、10年以上前はそこまで言われていませんでした。
でも人口減少は分かっていましたし、いずれ人材獲得競争になることは見えていました。
その時に、「年間休日120日以上の会社」と「105日の会社」があったら、若い人はどちらを選ぶか。私なら迷わず前者を選びます。
建材業界はもともと休日が少ない業界ですが、その中では比較的早い段階から休日増加に取り組んだ方だったと思います。
お客様にご迷惑をおかけすることも当然想像できましたし、もちろん売上への不安はありました。
休日が増えたことで不安はありませんでしたか?
正直ありました。
今まで年間105日の休みで売上を維持していたのに、休日だけ増やして同じ成果を出せるのかということです。
しかし実際には、効率化や業務改善によって十分カバーできることが分かりました。
昔に比べ残業もかなり減りましたし、心配していたほどマンパワーに頼らなくても成果を出せています。
具体的にはどんな変化がありましたか?
一番大きいのはIT環境ですね。
昔はインターネットも今ほど普及していませんでしたし、部品を調べるにも、自分でスケッチを描いてFAXで問い合わせていました。
正面図、横から見た図、寸法まで全部手描きですよ。500円くらいの部品を調べるだけで1時間かかることもありました。
今はメーカーのカタログや図面もインターネットですぐに確認できます。メールなどで情報共有もできるため、仕事のスピードは当時と比べものになりません。
最初はシステム導入に抵抗もありましたが、使ってみると本当に便利だと感じています。
休日が増えたことで仕事への向き合い方は変わりましたか?
変わりましたね。
今思えば、以前は時間がある分、どうしてもダラダラ仕事をしていたような気がします。
でも今は限られた時間内で、いかにして成果を出せるかを意識しながら働いています。
昔と比べて、今の方が圧倒的に集中して仕事をしています。
働き方改革を進める中で、制度だけでは解決できないと感じたことはありますか?
ありますね。
例えば有給休暇も、「取りましょう」と制度だけ作っても、上司が取っていなければ部下は取りづらい。結局は教育や組織文化の話なんです。
だから管理職が率先して有給を取得することも大事だと思っています。言葉で伝えるよりも、実際の行動の方が影響力は大きいですから。
私もみんなに「取得できる時は遠慮なく取っていいよ」と伝えています。
しっかり頑張っている人ほど、たまにはリフレッシュも必要だと思います。
業務改善で意識しているのは、ボトルネック(業務の流れを滞らせる要因)を減らすことです。
例えば昔はFAXが届くと担当営業の机に置かれていました。
でも営業が外出していたら、その紙は何時間も放置されることになります。
今はメールや共有システムによって誰でも確認できるので、止まる場所がなくなりました。
さらに業務の属人化を防ぎ、チームで対応できる体制づくりも進めています。
一人に負担が集中しない仕組みづくりは、働き方改革の大きなテーマですね。
働き方改革によって、会社はどのように成長したと思いますか?
一番感じるのは、会社が社員一人ひとりとしっかり向き合うようになったことです。
社長が社員と直接話をしたり、相談できる環境があったり。大企業では難しいことかもしれませんが、山十は経営層との距離が近い。会社が社員を見てくれていると感じられることが、働く側としては本当にうれしいですね。
では、ワークライフバランスについてはどう考えていますか?
私は今でも仕事が7、プライベートが3くらいの感覚です。
仕事で成果を出すからこそ、家庭や趣味も充実できる。だから特に若いうちは、仕事にしっかり向き合ってほしいと思っています。
私は「足して10」ではなく、「足して20」の考え方だと思っています。
仕事10、プライベート10でもいいし、年代によって変わってもいい。
ただ20代で必死に努力した経験は、その後の人生に必ず返ってきます。
一方で、働き方や仕事への価値観は人それぞれで、全員が同じ考え方である必要もありません。
組織の中で上を目指したい人には挑戦する機会を与えたいし、自分のペースで働きたい人も大切にしたい。
それぞれが活躍できる環境をつくることが大切だと思っています。
今後の山十に必要なものは何だと思いますか?
私は「勢い」だと思います。
各部署がさらに一体感を持ち、「みんなでやろう」という前向きな空気が強くなれば、もっと良い会社になると思います。
効率化も大事ですが、人と人とのつながりも同じくらい大事です。
働き方改革の中で無駄は減らすべきですが、人との会話やコミュニケーションという「余白」は失ってはいけないと思っています。
そして最終的には成果です。
どれだけ制度や環境が整っても、成果が出なければ組織は盛り上がりません。
働きやすさと成長の両方を実現しながら、一人ひとりが力を発揮できる会社にしていきたいですね。
年間休日の増加や業務改善など、この10年で山十の働く環境は大きく変化しました。
しかし今回のお話から見えてきたのは、「休みを増やすこと」そのものが目的ではないということです。
社員一人ひとりと向き合いながら、効率化と成長、働きやすさと挑戦、その両立を目指してきたからこそ、今の山十があります。
これからの10年で山十がどのような進化を遂げるのか、ますます楽しみになるインタビューでした。社長、O部長、貴重なお話をありがとうございました。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。次回の特別企画もぜひお楽しみに。

